住宅ローン金利が上がりつつあります!!「変動金利、未払い利息が出る金利水準は?」

新築不動産部 宅地建物取引士&住宅ローンアドバイザーの近藤です。

(前回のブログはこちらから)

 

今回は、「変動金利、未払い利息が出る金利水準は?」」についてご紹介いたします。

住宅ローン金利が上がりつつあります。

今後、本格的な金利上昇につながると、

変動金利型の住宅ローンでは、「未払い利息」の発生が懸念されます。

どのくらい金利が上昇すると未払い利息が発生するのか、

その金利水準をシミュレーションしてみましょう。

 

宅ローン金利が少しずつ上がる気配が出てきました。

日本の国債の利回りも、現在(11月21日執筆時点)、

10年物が1.1%弱、20年物が1.9%程度、30年物が2.2%程度、40年物が2.5%程度と、

ジリジリと上がってきています。
フラット35の金利が2%を超えてくるのも時間の問題かもしれません。
一方、変動金利型は、一部で少し上がる動きは出てきているものの、

依然として0.3%程度の低い金利を提示しているところもあります。 

 

とはいえ、今後、本格的に金利が上昇すると、その影響は確実に適用金利に反映されることでしょう。

以前に変動金利型住宅ローンの5年ルールや125%ルールについて書きましたが、

そのルールによって発生する未払い利息についても、今後重要になってきます。

5年ルールは、一般的な変動金利型の住宅ローンで、適用金利は半年ごとに見直されるものの、

毎月返済額は5年間変わらないというもの。 

返済額が変わらない5年の間に適用金利が上昇し、本来支払わなければならない利息額が毎月返済額を超えてしまう状態。

これが未払い利息の発生です。
未払い利息に対して利息はかからないのが通常ですが、支払われていない利息として溜まっていきます。
さらに、5年経過後の返済額の見直しは、直前の返済額の25%アップが上限。これが125%ルールです。
適用金利が上がり続けたら、延々と未払い利息が溜まり続ける可能性もあります。

 

例えば、

借入金額4,000万円、金利0.5 % 、35年返済、元利均等返済(ボーナス返済なし)だと、

半年ごとに0.3%ずつ金利が上がる場合は、

当初5年間では未払い利息は発生しませんでした(5年目後半の適用金利は3.2%)。 

そして、0.4%ずつ金利が上がる場合は、

適用金利が3.3%になる4年目後半から未払い利息が発生します。

さらに、0.5%ずつ金利が上がる場合は、

適用金利が3.5%になる4年目前半から未払い利息が発生します。
金利水準や返済期間によるので一概には言えませんが、

ざっくり言うと、

適用金利が3%前後上昇すると、未払い利息が発生しそうです。

 

ちなみに、返済期間を短くすると、返済額に占める元金部分の金額が増えるので、

未払い利息の発生を防げる可能性が高まります。未払い利息対策は、期間短縮だと言えます。

 

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不動産部 近藤

マンションも防犯対策が必要な時代!オートロックへの過信は禁物!

今回はマンションも防犯対策が必要な時代!オートロックへの過信は禁物!

についてお話します。前回のブログはこちらから

広域強盗事件が相次ぎ、住まいの防犯が気になっている人も増えているようです。

最近では「闇バイト」による窃盗事件も増えている為、

その被害にあわないためにも、防犯対策は欠かせません。

マンションのような共同住宅も安心とは言い切れず、

一戸建てとはまた違う侵入のパターンや防犯上注意すべきボイントをまとめてみました。

ぜひ、今後の参考にお役立てください。
■そもそもどれくらいの被害が発生?マンションも防犯対策が必要!

警察庁の統計によると、2023年の住宅への侵入窃盗(認知件数)は1万7469件だったようです。

近年は減少傾向だったようですが、前年に比べて11.3%増えた件数となっています。

一日当たり48件発生している計算になります。発生場所でみると、

侵入窃盗全体にしめる割合は一戸建てが約3割と最も高いが、共同住宅全体でも約1割に達しています。

マンションは一般的に防犯設備が整い他の住民の目もあり、

窃盗犯は侵入をためらう傾向があるといわれています。

それでも侵入の被害は全くないわけではなく侵入しやすい住宅を一戸建て、

マンション問わず物色している可能性が高いです。

窃盗犯は宅配や設備点検の業者、警察や役所の人間を装うなど、

変装をしてくふうをしているケースも多いようです。

オートロックのマンションであっても、部屋番号を手あたり次第押し、

誰かしらがドアを開けてしまうケースを狙って、簡単にマンション内への侵入しているようです。

■防犯対策の参考に!窃盗犯がマンションに入った際の注意点!

世帯数が多いほどドアの開閉も頻繁になる。

住人が出入りするタイミングで入り込むのも可能となりますので、

「共連れ」「入れ違い」などのタイミングで簡単にマンション内への侵入が可能です。

オートロックを過信するのは禁物です。

建物に入っていしまえば特定の部屋を狙うというよりは、

無施錠のドアを片っ端から探していくのが手口となります。顔を見られたり、多少音をたてたりしても、

マンションの住人だと思われて怪しまれにくいことも挙げられます。

マンション内はプライバシーを考慮して、一戸建てに比べると資格になる場所も多く、

長時間潜み、留守宅を見極めて狙う窃盗犯もいるようです。非常に怖い話です。
ベランダからの親友もケースとしてあり、屋上からロープを垂らしてベランダに降りたり、

植木や雨樋を使って2~3階のベランダに上ったりするケースもあります。

大規模修繕工事中の物件もありますが、足場が組まれていれば侵入はさらに容易になるので、

これから大規模修繕工事を予定しているようなケースでは注意が必要です。

勿論、これからマンション購入を検討している方は、このような知識をお忘れないようにしていただきたいと思います。

■マンション購入後に各自で注意したい防犯対策!

鍵をかけていないケースも半数近くありますので、マンション住人は短時間でも施錠し、

玄関はツーロックにして、窓には補助錠を取り付ければ、安心感はかなり増す生です。

高層階だからといって、ベランダに鍵をかけず、開けっ放しにしてはいけません。

日本防犯設備協会では 防犯対策に優れたマンションを認定する制度を推進しています。

防犯カメラは玄関、エレベーター内、駐車場などにそれぞれ設置することが欠かせません。

もし購入したマンション内に防犯カメラが少ないケースでは増設も検討してもらう必要があります。

ただカメラに怪しい人物が写っていても、よく見えなければ役に立ちませんので、

かなり古いカメラの場合は交換も検討してもらう必要があります。

マンションの設備は個々の住人だけでは判断に迷うケースでは、

管理組合を通じて確認を促してもらいたいと思います。

防犯カメラは犯罪抑止に有効な設置の場所や向き台数、必要な性能、データーの保存期間など、

防犯設備士といった資格を持つプロに相談することも一つの選択肢です。

建物の夜間照明の明るさも重要となり、

エレベーターホールや共用メールコーナーでは顔が明確に見える程度の明るさ50ルクス、

廊下や階段は20ルクス、屋外の通路、道路は3ルクス以上を確保するような防犯対策が必要といわれているようです。

自転車置き場やごみ収集場、外階段、屋上のドアは錠があっても、

単純な構造のもので、窃盗犯が容易に開けられる場合もあり、付け替えを検討するなら、

防犯性能が高いと認められた「CPマーク」を参考に選ぶ方法もあるようです。

CPマークとは「防犯」を意味するCrimePreventionの頭文字CPを図案化したものです。

貼付・刻印その他の方法により製品に町苦節表示する場合に限り「2004」の文字を省略したものを利用することができます。

また、警察庁による侵入犯に対する調査をもとに建物に対する侵入に5分以上かかると、

大多数があきらめて他の家を狙うとの結果に基づき、

様々な侵入攻撃に対して5分以上防御することができるか実際に試験しクリアしたものだけに使用が許されているそうです。

最近報道される広域強盗事件は凶悪化が目立っている為、

住人の寝こみを狙う例もあり、事件に巻き込まれないためにも、

ドアガードやドアチェーンも有効活用することがのぞまれます。ぜひ、今後の参考にお役立てください。

 

不動産事業部  松島豊